今どきの中学生の生活
まずは中学生の生活を見てみましょう。
以下は今どきの中学生の1日のモデルケースです。
- 【中学生の1日】
- 5:50 起床
- 6:50 登校
- 7:10 朝練開始
- 8:10 教室着
- 授業開始
- —————————
- 16:00 部活動開始
- 17:00 下校
- 17:30 帰宅
- 塾に間に合うように移動
- 18:00 塾開始
- 20:00 帰宅し、すぐ夕飯
- 宿題
- 宿題が終わったらテレビ、ゲーム、パソコン、スマホなど
- 21:30 お風呂
- テレビ、読書など自由時間
- 23:00 就寝
このモデルケースでは部活動の朝練があり、夕方の部活もこなし、塾もある、という最もスケジュールの詰まった1日を想定しています。
実際には毎日塾に通っている子は少ないと思われるので、塾のない日は、もう少し時間にも余裕のある過ごし方になるのではないでしょうか。それにしても中学生は忙しいですね。
通信教育大手のベネッセが行った調査によると、毎日が忙しいと感じている中学生は59.2%というデータがあります。同調査では約6割の中学生が「時間を無駄にしている」と感じているというデータもあり、忙しさが生活の充実感に必ずしも直結していないということが分かりました。(※1)
(※1)小学生、中学生、高校生の6割が「忙しい」と感じている ベネッセ調査
生活の充実のカギはメディアとの付き合い方にあり?
私たち親世代と今どきの中学生での生活では1日の大まかなスケジュールは大きな違いはないのではないでしょうか。部活に明け暮れた中学の思い出をお持ちの方も多いと思います。
塾通いについての印象は、各ご家庭でご両親が塾に通っていた経験があるかで印象が分かれるところではあると思いますが、今どきの中学生と親世代が経験した中学時代で最も大きな違いの背景にあるのは、インターネットの普及ではないでしょうか?
中学生が1日にインターネットを利用する時間は30分~2時間が最も多く(※2)、平日の自由時間はテレビやインターネットの利用に費やされていると考えられます。
ネットの利用では能動的に何か調べ物をするということも、もちろんあると思いますが、いわゆるネットサーフィンで次から次へと情報をみては、あっという間に時間が過ぎてしまう、という中学生も多くいるのではないでしょうか。このことが時間の使い方の自己評価の低さにつながっているのかもしれません。
(※2)文部科学省「中高生を中心とした子供の生活習慣づくりに関する検討委員会 第1回 配付資料」
充分な睡眠時間の確保が難しい中学生
6割の子どもが忙しいと感じつつも、充実感は得られていないと感じている子も約6割存在する今どきの中学生。学校の授業の他、部活動や塾、家庭学習の時間のため、多くの中学生は理想とされる8時間の睡眠時間を確保できていません。
部活や塾のない休日にも予定がないから早く就寝するといった子は少なく、多くの子は平日よりテレビを見る、インターネットを利用する時間が多く、平日にとれない自由時間を休日で多く過ごし、就寝時間が大きく変わることはないようです。
今どきの中学生の生活は、充分な睡眠時間を確保することが難しい現状にあると考えられます。
なぜ?身長が低い人には共通点があった?
結論から言えば、身長が低いということに明確な共通点がデータとして存在するわけではありません。
身長の伸びに一番影響すると考えられる遺伝に関しても、身長が低い子どもの両親が必ずしも身長が低いとは言えません。
生活習慣についても同じです。生活習慣も身長の伸びに大きな影響があると考えられていますが、これについても「この習慣が必ず身長を低くする」というデータはありません。
しかしながら、生活習慣については知らず知らずのうちに身長が伸びづらい習慣をしていた、ということは充分に考えられます。
例えば、次のような生活習慣がある場合、身長の伸びに何らかの影響があると考えられます。
- 睡眠時間が充分に確保できていない。
- 常に運動不足気味である。
- 偏食傾向が強い。
これらの生活習慣は身長の伸びに必要な成長ホルモンの正常な分泌を妨げる恐れがあるからです。また逆をいえば、この生活習慣を正すことで、身長を伸ばすための成長ホルモンの分泌を正常化できることが考えられます。
データとしては身長の低い人の共通点は存在しませんが、心理的な面では周囲の子より身長が低いことでコンプレックスを感じたり、これから身長が伸びるのか、このまま、小さいままなのかと悩んでいる中学生はたくさんいます。このことがストレスになったり、さらには自己肯定感の低さにつながることがないように親としてはサポートしていきたいですね。
正しい身長になるために気を付けるべきポイントとは?
成長ホルモンの正常な分泌を促すためにも「睡眠」「運動」「栄養」は欠かせない要素です。
『身長は「9歳までの生活習慣」で決まる』(幻冬舎)の著者で日本で数少ない「身長治療」の専門医・飛田健治氏はストレスを感じることもまた結果的に成長ホルモンの分泌を抑制してしまうと指摘しています。
この「睡眠」「運動」「栄養」「ストレス」に着目して、正しい身長になるために気を付けるべきポイントを整理していきたいと思います。
①充分な睡眠時間を確保するために「早寝早起き」ではダメ?
成長ホルモンの分泌される22時~2時の間に睡眠時間をしっかり確保しようとすると、親はつい「早く寝なさい!」と何度も言ってしまいますね。
ですが、寝るまで何度も言われることは子どもにとってストレスになることも。ストレスが成長ホルモンの分泌を抑制してしまう恐れがあるとしたら、寝る前にストレスを与えるのは避けたいもの。
そこで発想を逆転して「早起き早寝」を意識して見ましょう。
人は早寝をするから早起きが出来るのではなく、早起きをして体が朝方になることで自然に早く眠くなるようになります。
体内時計を調節し、結果、早寝早起きが習慣になるようにご家庭でもまずは早起きに重点を置いてみましょう。早い子では1週間もすれば早起きに慣れて夜は自然に眠くなるでしょう。
②運動もやりすぎは逆効果
筋肉に負荷をかけすぎる運動は骨が伸びる成長の妨げになると言われています。
全身を使った縦への運動が有効とされています。身長が伸びるというのは骨の「骨端線」が伸びることで、縦への運動はこの「骨端線」を刺激すると言われています。
適度な運動はストレス解消にもつながります。日頃、運動不足を感じていたら、手軽な縄跳びなどから取り入れるのもおすすめです。
③食事の栄養バランスは「まごわやさしい」
身長を伸ばすためには、骨にいいとされるカルシウムや筋肉に良いタンパク質を、と考えがちですが、やはり特定の栄養素を多く摂るより、バランスの良い食事が大切です。
とはいえ、毎日の食事。栄養成分表とにらめっこでは続けづらいですね。
そこで「まごわやさしい」です。聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
これは和の食材の頭文字をとった言葉で、これに沿って献立をチェックすれば、バランスの取れた食事かどうかを簡単に確認できます。
- ま…豆(納豆、豆腐、油揚げなどの大豆食品)良質でヘルシーな
- タンパク質。※ここはお肉も含めて考えるといいでしょう。
- ご…ごま(ごま、アーモンド、くりなど)タンパク質、ミネラル、
- 脂質が豊富。
- わ…わかめ(わかめ、ひじき、のりなどの海藻)カルシウムな
- ミネラルが豊富。
- や…野菜(野菜全般)βーカロテン、ビタミンCの摂取に。
- さ…魚(青魚、鮭など)DHAが豊富。
- し…しいたけ(きのこ類)ビタミンDがカルシウムの吸収を
- 助けます。
- い…いも(じゃがいも、さつまいもなど芋類)根菜類は腸内環境
- を整えます。
簡単チェックでお母さんもストレスにならない程度にバランスの取れた食事作りをしたいですね。さらに詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてくださいね。
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④ストレスを上手に解消
毎日が何かと忙しい中学生、上手にストレスの解消もしたいですね。
適度な運動はストレスの解消にはうってつけです。休日には親子で軽いスポーツを楽しんで見るものいいですね。休日の自由時間の充実にもつながります。
また、身長が低いことで悩んでいるお子さんには一緒に生活習慣の見直しをすることで身長が伸びる可能性があることも伝えられます。生活を親がしっかりサポートしてくれている安心感は何よりのストレスの軽減となることでしょう。
まとめ
身長の伸びには生活習慣が大きく影響します。今どきの中学生は学校での授業の他、部活、塾家庭学習と忙しいと感じつつも、充実感を実感できていない子も多く見られます。さらには睡眠時間が、充分に確保できていない現状も。
身長が低い人の共通点として、確かなデータはありませんが、身長が周りの子よりも低いことで悩んでいる子どもはたくさんいます。自分のご家庭で知らず知らずのうちに、身長が伸びづらい生活習慣をしていた、と思い当たることはありましたか?
もしもあったら、出来ることからお子さんと一緒に見直してみましょう。親がしっかりサポートしてくれている安心感はお子さんにとって何よりの力、ストレス軽減の源となることでしょう。
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